2018/09/26(更新日: 2023/03/27) ハイブリッド複合機│有限会社トータル│黒にんにく製造・寄生虫駆除
    

ハイブリッド複合機│有限会社トータル│黒にんにく製造・寄生虫駆除

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商品概要

商品概要

にんにくに甚大な被害をもたらすイモグサレセンチュウなどの寄生虫の駆除機能と、黒にんにくを製造する機能の両方を併せ持つ熱処理装置です。
今までの乾燥概念を一新した整流温風通過方式採用で均一過熱を可能にしました。

お客様のご要望に沿い、製造・設置・メンテナンスをいたします。
詳細についてはお気軽にお問い合わせください。

【処理能力】3,200kg/回

           

SKファーム株式会社さま【ハイブリッド複合機で全国1位】


にんにくとイモグサレセンチュウ

にんにくとイモグサレセンチュウ にんにくとイモグサレセンチュウ

イモグサレセンチュウの被害

青森県において平成5年ころから、寄生虫(イモグサレセンチュウ)による被害が顕著になり、生産したにんにくのほとんどが出荷不能になる生産農家が多発しました。

それを受けて、青森県畑作園芸試験場、青森県農業試験場が対応策を検討、試験を踏まえて、一定の熱処理を施すことで寄生虫を減少させることの試験結果が平成8年7月に発表されました。

発表内容

「収穫後30%乾燥処理を施したにんにくを50℃の温度で 6~12時間熱処理することで寄生虫の死滅を図り、イモグサレセンチュウを減少させることが可能となる。

しかしながら寄生虫の生息が確認された区域から収穫された、多量のにんにくを高温処理すると、約2割程度のイモグサレセンチュウによる腐敗にんにくがある。

理由としては高温処理機内の温度管理に温度差が存在する事と、イモグサレセンチュウがトグロ状に渦巻き熱耐性を持つことがあげられる。

また圃場管理における薬品処理は、ベンレートT水和剤による種子消毒、ダゾメット剤による土壌消毒、あるいはクロルピクリン剤による土壌消毒等で処理する方法が挙げられているが、いずれの方法も寄生虫を根絶することはできない。」(文献:にんにくのイモグサレセンチュウの生態と防除、青森県農業試験場、青森県畑作園芸試験場、H8年7月)

当時のにんにく生産者の対応

種子にんにくは、農協、種子販売会社などが、ウィルスフリーのイモグサレセンチュウの存在しないにんにくを何年かにわたり、イモグサレセンチュウの存在しない圃場で培養し一球当たりの単価を下げてから、各農家に販売していました。

それでも培養種子は単価が1kg当たり3000円から4000円と高価で、栽培農家はすべての種子にんにくを購入したもので栽培すると種子にんにく費用が負担となり、自前のイモグサレセンチュウのないにんにくを選抜し種子用として植え付けすることが常態化していました。

しかしその栽培方法を数年にわたり栽培することで、少しずつイモグサレセンチュウが圃場に増え、それに伴いにんにくにも多く寄生します。

そのため今度は輪作で圃場を変え、また新規で種子を購入する苦労が連鎖します。

イモグサレセンチュウの被害の圃場の後作の作物は、稲系の作物がセンチュウの減少に効果的と、地元の生産者は麦など7~10年程度栽培した後に、再度にんにく栽培を再開しています。

にんにく イモグサレセンチュウ対策

にんにく イモグサレセンチュウ対策 にんにく イモグサレセンチュウ対策

トータル式にんにく乾熱処理機の導入

平成12年に青森県内の組合が当社製「にんにく乾熱処理機」を導入しました。

導入理由は寄生虫(イモグサレセンチュウ)による被害が顕著になり、 生産したにんにくのほとんどが出荷不能になる生産農家が多発したことで、被害を少しでも軽減させることが目的でした。

導入した年の9月、にんにく乾熱処理機で処理したにんにくを、栽培農家の方が訪れてにんにくの小さな赤い斑点を指差し 「不思議だ。今までこんな状態になったにんにくは全部腐ったのにセンチュウの進行が止まっている。」 と伝えていただきました。

処理量が増加し、平成18年にトータル式にんにく乾熱処理機二号機を導入しました。

処理量増加の背景

・種子用のにんにくを高温処理することは、発根、発芽を抑制するため、発芽しないリスクが高く敬遠していたが、一部の栽培農家が高価な種子にんにくの購入をためらい、高温処理したにんにくを種子用として植え付けしたところ、予想外に収量が多くなった。

・市販の種子を購入せず、栽培地で収穫したにんにくを種子用として植え付けしても問題ないことの経験則が拡散された。

乾熱処理の停止→収量4割減→高温処理再開

県が高温処理を停止

・種子にんにくの高温処理が普及した矢先の、平成24年より2年間、青森県は、「イモグサレセンチュウのない圃場にイモグサレセンチュウのない種子にんにくを植え付けすることがにんにく栽培の基本である」と、種子にんにくの乾熱処理をやめるよう通達しました。

・結果は残念なことに収量が40%減となりました。

・その結果を踏まえ、乾熱処理機を使用していた地域の組合は種子にんにくの全てを乾熱処理してから植え付けすることを、栽培農家に指導することとなりました。

にんにく イモグサレセンチュウの防除

にんにく イモグサレセンチュウの防除 にんにく イモグサレセンチュウの防除

安心に出荷するためのイモグサレセンチュウ防除

収穫後のにんにく個体及び生産区域の圃上より完全にセンチュウを駆除できない状況で、種子にんにくのセンチュウを防除して、植え付けすることがにんにく栽培を継続させることに繋がります。

また出荷及び原料用で保存するにんにくも、速やかに高温処理を行うことでイモグサレセンチュウの進行を抑制し、安心で安全な品質のにんにくを販売、保存が可能となります。

 

従来の高温処理機(ブロアー式、差圧式)の問題点

・他社における高温処理装置は、ブロアー式、及び差圧式方式で、収穫後30%乾燥処理を施した種子にんにくを50℃で6~12 時間熱処理することで寄生虫死滅を図っている。

・しかし、温度管理は難しく、50℃の温度を全域に保つことは不可能で、一部は低温に、一部は高温になる。

・そのため一部低温の状態になるところの寄生虫は生き残り、 高温の状態になるところは、にんにく自体が熱的ダメージで高温障害を受ける。商品として流通させることは不可能で、種子としても使用できない状況に陥る。

問題点を解決したトータル式高温処理機

トータル式乾熱処理装置は放熱部を、低エネルギー、低コストで装置内温度を均一にする構造になっています。 装置内部では、振動を伴う熱が発生します。 発生する振動の周波数は超音波域から可聴域まで広範囲にわたっています。

トータル式の特徴【ブロアー式、差圧式との比較】

・①トータル式高温処理装置は装置内温度管理が容易となる。

・②伝熱面が大きいので、器内空気攪拌用の送風機動力を低減することができ、省エネルギーである。

・③伝熱面からの放射熱(赤外線領域)により、直接作物を加熱でき、効果的加熱ができるので、従来の50℃より低温度の49℃で加熱することができ、にんにくの高温障害を防止できる。

・ ④超音波は、バクテリアなどを離断死滅させることが知られており、発生する広範囲な波長域の超音波により多様な大きさの寄生虫を離断死滅できる。

にんにく イモグサレセンチュウの防除 にんにく イモグサレセンチュウの防除

 

トータル式乾熱処理のメリット

・トータル式高温処理装置を導入した結果、寄生虫被害は激減

・にんにく種子用として、イモグサレセンチュウ、ネギアザミウマ、チューリップサビダニ、カビ菌等をほぼ死滅させる。健全な種子にんにくの判別が簡易になり、不健全な種子にんにくは圃場に植え付けされないことで、収量の増加につながる。

・平成30年度に埼玉県において、トータル式高温処理機で処理した種子にんにくと同一種の処理しない種子にんにくを試験栽培したところ、高温処理した種子にんにくの収量が30%増加したという報告がある。

以上、イモグサレセンチュウへの対策、防除方法についてでした。

目先の判断だけで出荷するにんにくが市中に出回る事で、イモグサレセンチュウの直接被害と風評被害が重なり、価格低迷が続く事もあり得る事と考えます。

乾熱をかけたにんにくは現状維持の(センチュウにより徐々に腐ることがない)にんにくを流通させる技術として発展させる事で、にんにくの価格低迷の一部を除去できる足がかりにすることが、青森にんにくを継続させる一部になると考え、これからもセンチュウ除去に向けて更に研究を重ねていきます。

にんにく栽培はイモグサレセンチュウのない種子とイモグサレセンチュウのない畑が基本です。

しかし、どうしてもイモグサレセンチュウ汚染の疑いがある種子で不安だけれども、今年は栽培したいという場合もあると思います。

そのときは弊社方式の乾熱処理をお勧めします。

弊社方式の処理では処理しない場合よりも収量アップは期待できるという事例が多々あります。

ただし、完全に死滅しないことも考えられますので、生産物の一部に被害がでる可能性も踏まえたうえで処理を決断されることをお願いいたします。

トータル式乾熱処理機はこちら

 

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