2021/01/26
青森県で栽培されているにんにくは大玉で、辛みよりも甘みが強いのが特長です。 にんにくは冬の間、雪の下で春を待ち、雪が解けていくにしたがって糖度が高くなります。 青森の冬は長いです。地域によってはもう雪なんて見たくないと思うくらい雪が降り続けます。 そのような厳しい環境で育つ青森の甘いにんにくに含まれる栄養成分の効果や、保存方法について書いていきます。
✔本記事の内容
・にんにくの効果
・にんにくの保存方法
にんにくの効果
✔にんにくに多く含まれる優れた成分
・においの元、アリシン
・ビタミンB6
においの元、アリシン
①強力な殺菌作用
「アリイン」という物質がにんにくには他の野菜に比べて多く含まれており、にんにくを擦り下ろしたり切ったりして傷つけることで、酵素と反応し、「アリシン」に変化します。
「アリシン」はにんにく独特のあのにおい成分です。強力な抗菌・殺菌作用があり、サルモネラ菌・チフス菌・コレラ菌の殺菌や、寄生虫の駆除などの効果が知られています。
②ビタミンB1の効果を長く維持できる
アリシンはビタミンB1(チアミン)と結びつくと、アリチアミンという物質になります。
ビタミンB1は、糖質のエネルギー代謝の補酵素ですが、水溶性で2~3時間もすれば排出されるため、効果が持続しません。
しかしながら、アリチアミンは、脂溶性であるため体内のアリチアミン濃度を長時間維持することができ、ビタミンB1の働きが継続します。
ビタミンB1が欠乏すると食欲不振・消化不良・便秘・倦怠感・むくみなどの症状が現れます。
ビタミンB6
にんにくにはほかの野菜と比べて非常に多くのビタミンB6が含まれています。
ビタミンB6はピリドキシンとピリドキサール、ピリドキサミンと、これらのリン酸エステルの総称です。 ビタミンB6の主な役割は、「アミノ基転移反応」です。
アミノ酸が代謝されるときには、アミノ基が外れて炭素骨格が残ります。 この反応の際、ビタミンB6の誘導体であるピリドキサルリン酸が補酵素として必要になります。 ピリドキサルリン酸は他にもアミノ酸の脱炭酸や、さまざまな代謝に関わるため、タンパク質を多めに摂取するときは同時にビタミンB6の十分な摂取が必要になります。
また、ビタミンB6はGABAの合成にも関わります。 GABAが増えると、リラックス効果、ストレス軽減、睡眠を深くする作用も期待できます。
にんにくの保存方法
にんにくを購入したけれども、「なかなか使いきれない…」、「少しづつ使っていたら品質が落ちた…」ということはないでしょうか。 せっかくの美味しいにんにくが悪くなってしまわないように、ご家庭でできるにんにくの保存方法を紹介します。
✔にんにくの保存方法
・冷蔵保存
・醤油漬け、ピクルスにして長期保存
冷蔵保存
これが一番簡単です。にんにくが到着したら冷蔵保存。
①にんにくを新聞紙にくるみます。
②においが他の食品にうつらないように、ジップロックなどの袋に入れます。
③冷蔵庫にいれます。
終了です。品質の劣化のスピードを遅くすることができます。
醤油漬け、ピクルスにして長期保存
にんにくを醤油や酢に漬け込むととても美味しくなります。冷蔵庫に入れておけば、1年以上保存できます。
更に、時間がたてばたつほど味に円熟味が増していきます。食べ終わった後の酢や醤油もにんにくの成分が溶け込み、料理に入れても、お刺身の醤油としても、深みのある味わいを楽しめます。
にんにく醤油漬け
にんにくピクルス
✔まとめ
・にんにくにはアリシンが含まれており、ビタミンB1と相性がいい
・ビタミンB6が豊富に含まれており、GABAの生成にも寄与する
・保存には注意が必要で、湿気の多いところだとカビが発生する可能性がある
・新聞紙にくるんで冷蔵庫に保管するか、醤油漬けや酢漬けにして保存する
にんにくを効果的に料理に取り入れ、この厳しい冬を乗り切りましょう!!