2020/03/09
Sアリルシステインとは?
アミノ酸の一種
✔生にんにくには少量しか含まれない成分
・S-アリルシステイン(SAC)はイオウ原子を含む無臭のアミノ酸で、酵素反応によってできる水溶性化合物。
・生ニンニク中ではガンマ-グルタミル-S-アリルシステインというペプチド化合物として貯蔵されている。
・生ニンニクを切ったり、すりおろしたり、つぶしたとき、または熟成したときに、生ニンニクに存在するガンマグルタミルトランスペプチダーゼという酵素により、ゆっくりと生成される。
・化学式は下の図になります。
エクセルで作ったので汚いですがこんな感じです。
「酵素反応」や「ペプチド化合物」など難しい言葉が出てきますが、結論はアミノ酸なので、体に欠かせないものです。
Sアリルシステインの効果
強い抗酸化作用
✔そもそも酸化って?【酸化=錆びる】
・私たちは呼吸によって酸素を取り込み、食べ物からエネルギーを作り出すときに使用しています。
・この過程で酸素の一部が変化し、活性酸素となります。
・活性酸素は、普通の酸素に比べて、細胞を酸化させてしまいます。
・活性酸素は、体内に侵入した細菌やウイルスの攻撃から体を守るために働くという大切な役割を持っていますが、過剰に発生すると、自分自身の細胞も攻撃してしまいます。
・活性酸素による細胞のダメージは、老化や動脈硬化、生活習慣病などの原因になるともいわれています。
✔活性酸素が増加しやすくなるとき
・喫煙
・ランニング等の有酸素運動
・紫外線
・ストレス
体内で増えた活性酸素を除去していくことが、老化やがん、生活習慣病などの予防になります。
活性酸素から体を守ることを抗酸化作用と言います。
Sアリルシステインはこの抗酸化作用が強いアミノ酸です。抗酸化作用といえば、他にもポリフェノールが思い浮かびますね。
Sアリルシステインと黒にんにく
Sアリルシステインは熟成後10日で増え、その後減少していく
黒にんにくは約70℃で2週間以上加温し製造されますが、その加工中には様々な変化が起こります。
黒にんにく製造中において、加工中に一旦は増加したSACが製品の状態では大きく減少することが確認されています。
これは加温処理により製造した、SAC濃度の高い加工にんにく(琥珀ニンニク)を70℃で乾燥した際にも減少が認められることから、SAC の耐熱性はあまり高くないものと思われます。
そのためSACの含有量を高める手法として、温度コントロールが肝心です。
当社の独自技術により低温熟成を可能とした製造機で温度管理され作られた黒にんにくは、Sアリルシステインが豊富に含まれています。
Sアリルシステインの含有量
分析結果
✔分析結果では66.1mg/100g(乾燥重量)以上のSアリルシステインが含まれており、これは一般的な黒にんにくの2倍以上であり、黒にんにくとしてはSアリルシステイン含有が特徴的に高い製品といえます。
Sアリルシステインが認知症対策に
東京大学名誉教授の本でも紹介される
✔本から抜粋(引用:認知症はこうしたら治せる)
・低温熟成ニンニク抽出物摂取群では、「活力」を有意に増加、「集中力」「記憶力」「睡眠の質」を向上、かつ「不安」を緩和させる結果になりました。
・また、「整腸力」「肌状態」を改善する傾向が試験前後の変化として見られました。
・被験者個人の総合的な実効を評価したところ、低温熟成ニンニク抽出物摂取群において、摂取4週間後は72%、摂取8週間後には80%の被験者が有用な体感を得ていました。
・一方、プラセボ摂取群においては、いずれの観察時期においても実効感は31~39%の範囲でした。
・以上の結果から、低温熟成ニンニク抽出物の継続摂取は、ヒトの体感的な健康効果があり、集中力や記憶力といった脳の働きを向上させることがわかりました。
1ヶ月から2ヶ月の継続で効果が出てくるということが書かれています。黒にんにくは食べやすいので続けられそうですね。